元FF11日記。元戦国ixa日記。今はただの日記。
ミスラモンクに花束を
2008年10月29日(水) 15:22
ネ実で良スレ発見したので勝手にコピペ      

元ネタがあるとはいえここまで書けたのは素直にすごいと思う。
元ネタを読んだことある人じゃないと面白くないかも?どうだろう。

元ネタ:『アルジャーノンに花束を』


すごく長いので折りたたみです。     
      


10 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 16:28:33 ID:bv2tAZ4j
じゅうがつにじゅうよん にちの はれ

きょうにゃーのえるえすのりーだーがにゃーはまほうをうつのもおもしろいからやり
なよといってきたにゃでもにゃーはぱんちがすきだしもほうはむずかしいしあたまがかゆくな
るしのでやりたくないにゃといったときりーだーわくろまどうしでもぱんちはできるし ひでてきをや
つけることもできるよといったのでにゃーはくろまどうしをあげることにしたにゃ



12 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 16:43:01 ID:bv2tAZ4j
じゅうがつにじう r にちの はれ

きょうわきのうのあさからあげはじめたくろまどおしのれべるがよんになったにゃ
しろもんのおそとのとりをなんかいもたおそうとしたらりーだーがにゃーはまだ
れべるがいちなのでにゃーのおうちのあるういんだすのまわりのおそとでやったらいいよ
いったのでおふねにのってかえったのにゃういんだすのおそとのてきはにゃーのぱんちの
まえにはしかばねはひろってやる!にゃ←しょうぐんのまねにゃ
まほうはいつおぼえるのかにゃ



17 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 16:58:36 ID:bv2tAZ4j
じゅうがつ さんじゅうにちのあめ

きょうはあめがふったなのでれべるはあげれなかったのにゃおうちにいたら
えるえすのにゃーのともだちのふたりがにゃーのすこはねとふうまとおちうどをかして
とゆったけどこれはむかしにゃーとおなじにもんくをやってたりーだーがにゃーに
くれたにゃーのたからものなのではやくかえしてねといったらり−だーもいいよ
といったよといってさんじうとよんにちになったらかえすよといってやくそくしてくれたにゃ
そしたらにゃーもくろまどうしあげてるからたいへんだろとまほうだいのたしにしろと
にせんぎるもくれたにゃ!←すごい!にゃーがありがとうというとえるえすのしんゆうだろ!といった
にゃーはいいしんゆうをもててうれしいにゃ



22 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 17:13:49 ID:bv2tAZ4j
じゅういちがつここのか はれ

きょうは。くろまどうしがれべるにじゅうになった。
そしてきょうはじめてまほうをおぼえました。
れべるがじゅうはちになり。ぱ−てぃにさそわれたのでくふぃむにいきました。
にゃーがみみずをたたいているとぱーてぃのり−だーが。
くろさん。まほうはないのですか!。ときいてきたので。
ごめんなさい。まだおぼえていません。とこたえました。
じゅののきょうばいでかえるのでおぼえておいたほうがいいですよ。とおしえてくれました。
なんと。まほうはかえるものらしい!。
にゃーはてっきりれべるがあがったらどんどんおぼえるものかとおもっていた!。
ぱーてぃがおわってにゃーはさっそくきょうばいにあるきいろのまほうをぜんぶかった。
にっきがおわったらみみずをしかばねはひろってやる!。だ。



27 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 18:17:46 ID:bv2tAZ4j
11月29日 はれ、ごごから雨

今日、黒のレベルも40になり黒のま法もレベル上げもたのしくなってきました。
でも今日のレベル上げではなんだかへんなきもちになりました。

今日、わたしがPTきぼうしながらきょうばいを見ていたら、LSのフレの2人
が「にゃーちゃん(わたしのこと)いっしょにレベルシンクしない?ww」と言ってきました。
2人のうち1人が同じくらいのレベルで、わたしもいっしょにしよう!よろこんでへんじをしました。
3人でのかりはとてもおいしくて、「うおー!パラナはえーーーwwww」とか
「ぜったいせいれいれん発してるだけとおもってたwwww」なんてほめられて、わたしもうれしかった。

1人のにんじゃがうす金そうびで(強いけどとるのがすごく大へんらしい)そのはなしをききながらふと思い出して、
「わたしのかしたそうびはきないんですか?」ときいた。そしたら、
「そうび?wwなんかかりたっけ?www」「おまえ、あれだよww」「ああ、あれかwww」なんて2人ではなしたあと、
「あんなクソそうびつけるかよwwww」といいました。
わたしは、「ならかえして。あれはたからものだから。」といったら、「言っただろ?34日になったらかえしてやるよってwwwwww」

わたしは、しんゆうといってくれたこの2人のたくさんのwをすごくきたないものとおもってしまいました。わたしはわるい子です。
でもわたしは34日がある月をしらないのです。



31 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 18:48:39 ID:bv2tAZ4j
12月23日 晴れ

白のサポ上げも終わって黒もあと2で大台の50!
今年中にはなれるといいな。

ところで明日はクリスマス。
私はジュノに、この時期になるとどこからか流れてくるメロディがとてもお気に入りです。
・・・でも毎年クリスマスは来てるはずなんだけどいまいち去年までのを思い出せないんですよね。
黒を始めたきっかけで付け始めた日記、こんなふうに昔から付けていたら、
今それ見ても思い出せるのかな?少し後悔しつつこの日記の最初前半をめくってみてびっくり!
まったく読めない!
ミミズがはった様な字、なんてよく言うけどそういう感じじゃない。
いつの間にか、飲み物かなにか垂らして字がにじんじゃったんだろうか・・・



48 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/24(金) 20:02:30 ID:bv2tAZ4j
1月10日 晴れ

年明けから続いていた雨も上がり、今日はなんとなく1人でレベル上げに勤しむことに。

しばらくの戦闘のあと、夜になってヒーリングしつつ久しぶりに見える星空をみながら、
そろそろ帰ろうかなんて考えていたら、遠くに見覚えのある人影が。
LSリーダーでした。向こうも気付いたらしく私が手を振るとこっちに駆け寄ってきました。
LS会話は毎日してたけど会うのは久しぶりで、第一声は、「おっ、AFかっこいいなぁw」
リーダーの初めてみる私の黒でした。
それから2人で並んで座って、しばらく昔一緒にモンク上げてたころの話をきいたり、
私が獣ゴブのペットでいつもリンクする話(リーダー大笑い。むかつく。)をしたり。
「にゃーちゃん感じすごく変わったねえ。」
突然リーダーがそういいました。私はなんだかどきっとして思わず、
「リーダーこそなんだか雰囲気変わりましたよw」なんて答えた。
実際、最初会った時そう思った。この人はこんなに大きかったのか、とか、私と正面に立って話すとき
膝に手を乗せ顔を落としてくれる気遣いや、隣に座るとわかるその人の匂い、
そして向けてくる笑顔のすごく素敵なこと、全部はじめて見た気がした。

かえろうか、と彼は立ち上がり差し出してくれたその手を取るとったとき、
なんとなく、このまま離したくないな、なんて思った。



89 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/25(土) 07:44:18 ID:MQna64sn
2月2日 一日中曇り

最近気付いた事や思うことが多くあります。今日の日記は長くなりそうです。

ミスラ達には生まれながらに大きく分けて二つのタイプがあります。
一つは『物事を理性的かつ論理的に考えられる人たち』、
もう一つは特にミスラ族固有のもので、『より本能に根ざしている人たち』です。
ジュノ上層のモンブロー先生の話によると、ミスラ達が今のような文明的な生活になったのは、
他種族に比べてずっと最近の事なんだそうです。当時のミスラ達は森に棲み、狩猟を糧に生活をしていました。
そこへタルタル族を初めとした文明の歩み寄りによって、今日のような形態になっていったそうです。
そして狩猟を軸とした生活から文明生活に移っていくと共に、ミスラ達にも変化がありました。
ミスラ達は夜でもよく見える目と、仲間同士で呼び合う鳴き声を失い、その代わりに
沢山の本を読むことのできる目と、呼び合うだけではなく互いの意志を伝え合える優れた言葉を手に入れました。
ここで最初に書いた二つのタイプのうち『より本能に根ざしているタイプ』について。
現在のミスラでこのタイプの人はおよそ全体の5%いるといわれています。
彼女たちの多くは、まず上手に言葉を喋れず、一部には話す言葉の端々にミスラ特有の鳴き声を無意識に発します。
そして多くは学習を不得手とします。しかしそのほとんどの者には素晴らしい身体能力があるのです。
ヒューム達の言葉を借りるならば、先祖がえり。モンブロー先生が仰るには、
私達は数世紀前までの原始的な生活から今の生活への変化に、私達の血がまだ慣れていないから、
本来ならば文明の成長と共に薄まる人間の野生が、私達のなかにはまだ強く残っているから、なのだそうです。



90 名前:2/2続き[] 投稿日:2008/10/25(土) 08:03:17 ID:MQna64sn
最近わたしは会う人会う人に驚かれます。
それは初めのうちは「雰囲気が変わった」という、久しぶりに会う知人ならば口にしなくもない言葉です。
しかし、彼らの表情から伺えるそれは一様に犧は猫瓩妨えました。

そして私は日に日に私のなかで大きくなる疑念をもって、
以前からのかかりつけである(らしい)モンブロー先生を訪ねました。
そして今日、はっきりと分かったことがあります。
私は以前は、後者のタイプだった、ということです。



・・・なんだかひどく疲れた。今日はここまでにしとこう・・・
明日は星が見えるといいな。



101 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/25(土) 17:17:37 ID:MQna64sn
2月8日 曇り後、雨

ここ数日太陽を隠していた雲は、午後からとうとう雨に変わった。
部屋に閉じこもりがちになっている私を心配して訪ねてきてくれたLSメンのタルタルの
ジョカカちゃんが貸してくれた本の頁をめくりながら、私はまた同じことを考えていた。
本を読むのは楽しい。彼女の持ってくる知識の本や恋愛小説の話は、私が今まで味わったことのない
充足感で心を満たしてくれる。知るということの素晴らしさを、今の私は知っている。
そして、知ってしまうことで悲しみや、思わぬ絶望に遭ってしまうことがあることも・・・
ジョカカちゃんは以前からLSでのわたしの面倒をよく看てくれていた人らしい。
だから、私の性格の変化や、以前では考えられなかったLPを外して閉じこもりがちになっている私に
一番困惑したのは私よりも彼女かもしれない。
四日前、ジュノの街灯も消え、人々が寝静まる時間、彼女は私を訪ねてきた。
彼女は一月ほどLSを空けていたから、私が顔を出していないことをLSメンから聞いたその足で駆けつけてくれたらしい。
どうしたの?どこか痛い所でもあるの?と、小さい子に話しかけるように私に語りかける彼女をみて、
なんだか可笑しくなった。自分よりも子供のような、小さな彼女のこの態度が、以前の私がどういうふうだったかを教えてくれた。
大丈夫だよ、最近考える事が多くて、と心配そうに顔を覗き込んでいる彼女に笑いかけると、やっと彼女も笑ってくれた。
それからしばらく、彼女の身振り手振りを交えた話を聞き、そんな私をみて、とりあえず安心した様子の彼女は帰っていった。
去り際、「みんな心配してるから、たまにはおいでね?」といった彼女に、不意に核心を突かれた気がして笑顔が崩れそうになった。
本当に心配?急に変わってしまった私を。色々なものが見えてしまうのが、怖い。



114 名前:2/11前[] 投稿日:2008/10/25(土) 19:18:53 ID:MQna64sn
2月11日 雨

今私は、隣で眠っているジョカカちゃんを起こさないように、明かりを抑えて書いている。

今日も雨の中、いつもより多目の荷物を抱えて彼女は訪ねてきた。
昨日約束した、今日は彼女がジュノの共有居住区にある私の部屋に泊まる日。
荷物を部屋に置いて、生憎の雨の中を2人で下層にある、よくおかしなナイト達も集まる人気のカフェに行って、少しはやめの昼食をとった。
彼女が言うには、この店の晴れた日にある道沿いの海を眺望できるオープンテラスがすごく素敵なんだそうな。それでもこの日も客足が多いのは
雨の日限定でデザート類の値段が半額になる、目に虚ろな光を宿しながら彼女は言う。ちなみにふたりでなんこたべたかは、おぼえていないにゃー。
そして、今までは出来なかったようなことを沢山話した。貸してもらった本の話や、後衛での立ち回りの話、彼女の気になる男性の話。
夕方になって、晩御飯の買い物をして帰って支度をすることにした。
二人並んで台所に立つ時分かったことがある。以前から台所の横に無造作に置かれてあった踏み台は、どうやら彼女のためのものであったらしい。
私はあまり覚えていないけれど、こうして2人並ぶことは、彼女にとっては当たり前のことなのかな、と野菜を器用に切る彼女を見ながら考えた。
夕食を食べ終え、二人で一緒にお風呂に入ったあと、一緒のベッドに寝転がってまた、本の話をした。
本の話をするときの彼女は、なんだかすごく楽しそうだ。もしかしたら本が大好きな彼女と一緒に本の話をできるひとは他にいないのかもしれない。



115 名前:2/11後[] 投稿日:2008/10/25(土) 19:20:25 ID:MQna64sn
しばらくして、外での雨足が強くなってきた頃、ぽつりと彼女が聞いてきた。
「にゃーちゃんは気になる人っている?」
バレンディオンデーを三日後に控え、カフェで少し話したときには誰かは教えてくれなかったが、
プレゼントを渡すかどうかを悩んでいるらしい。
少し考えたあと私は、いるよ、と答えた。LSのひと?という質問には答えなかったが、
彼女なりに確信を得たのか満面の笑みでこちらを覘きこんできた。
「じゃあLSにも顔をださないとだめだよ!」「自分から行動しないと!」と続けた。
一瞬、それはジョカカちゃんもでしょ!と言いそうになって気がついた。この子は私のことを元気付けようとしているんだ。
だから今日も、雨の中でも外へ連れ出したり、色んな話をしてくれたのは、きっと私に気を遣ってのことだ。
そして私が答えあぐねていると、突然、彼女が演劇のように、右手を中空に仰いで、
「大丈夫!この雨もいつかは止み、必ず晴れるときが来るのだから!」と言った。
知っている。彼女から借りた本の物語の台詞の一つだ。私も続いて言った。
「そして、空には虹がかかるのさ!」
ふたりベッドの上で顔を合わせ、くっくと笑いあったあと、そろそろ休むことにした。

明日、LSに顔を出そう。もしかしたら嫌な思いをするかもしれない。不安は残ったままだ。
でも、もうこの子に余計な心配はさせたくない。それに彼女はこういった、「自分から行動しないと」、と。
自分から動かないとなにも変わらない。教えてくれてありがとう、ジョカカちゃん。



126 名前:2/12[] 投稿日:2008/10/26(日) 01:34:19 ID:PzIYfg/3
2月12日 晴れ

今日、勇気を出してにLPをつけ、よしと、挨拶をしようとしたら、不意に話が聞こえてきた。
それは、私についての事で、ついそのまま話を聞いてしまった。
「やっぱ黒あげたからじゃね?」「そんなことあんの?w」「俺のログにはなにもないな」
その時はリーダーとジョカカちゃんは居らず、装備を貸したままの忍者と数人のLSメンたちだけだった。
冗談を交えながら私の話す彼らの会話を聞きながら、中々挨拶出来ずに尻ごみしていると、
「こんにちはー、あ、にゃーちゃん久しぶり!」と、あとから来たLSメンに不意打ちをくらった。
私がようやく挨拶で返事をすると、間髪入れずに忍者の彼が言った。
「ねえ、やっぱ黒上げたから頭よくなったの?w」
きた。でも覚悟していたことだ。ゆっくりと説明していこう、出来るだけ落ち着いた声で、
うん、たぶんそうなんじゃないかな、と答えた。
でもそこからの彼らの反応は私が思っていたそれとは違っていた。
「すげーwww俺も黒上げるwww」「おまえはカンストしたって標準にすらなれん」「ひでえwww」
意外だった。この人たちは今、たぶん私が変わる以前と同じように、
少なくとも私に困惑の表情を見せた人達のように、見えない距離を空けた話し方じゃない、そう感じた。



127 名前:2/12[] 投稿日:2008/10/26(日) 02:14:32 ID:PzIYfg/3
逆に私が困惑しつつ、彼らの冗談を交えた質問に困っているところに、ジョカカちゃんがやってきた。
どうやら、私の知らない所でみんなにある程度事情を説明していたらしく、あまりその話題をせず、
受け入れていこう、という話らしかったのだが、この異様な盛り上がりを察知し、即座に理解した彼女は、
「えー!何で直接聞いちゃうの!?こないだ話したじゃない!」忍者たちを責める。
「ごめwwww」と答える彼らと怒る彼女のやり取りを聞いていると、思わず涙が出てきた。
泣いている私に気がついたジョカカちゃんが「ほらー!あやまりなさいよ!」とさらに責め立てる。
「わーごめん!装備もかえすからwww」迂闊な忍者の一言に、「装備?」、話題はあの装備の話に。
「ひどい!今すぐ返しなさい!」「ごめwwwww家具ん中wwwww」「とりにいきなさいよ!」
怒れるジョカカちゃんを、もう大丈夫だから、泣き止んで私が制すると、多分彼なりに少し反省したのか
短くゴメン、と返ってきた。がその後、にゃーちゃんにもう悪戯できないなー、と言って怒られていたが。
そこへリーダーもやってきて、話の経緯を聞いた後、「忍者はひどいなー、キックかなw」なんて
ごく自然に、何事もなかったように冗談をいいつつ会話に加わる。
全くの杞憂だった。むしろ距離を置いてたのは、LSのみんなを信じていなかったのは自分のほうだった。
そして、変わっても私を私として当たり前に受け止めてくれた彼らが、すごく嬉しかった。

雨なんて初めから降っていなかった、雲すら無い空に星が見えなかったのは、私が閉じこもっていたからだ。
書き終えたら、すこし外に出よう。夕暮れに浮かぶ明星は、きっと綺麗だ。



138 名前:2/14[これなんてラブコメ?] 投稿日:2008/10/26(日) 06:56:16 ID:PzIYfg/3
2月14日 晴れ

 今日は午前中にモンブロー先生のところを訪ねた後、午後からは久しぶりに黒のレベル上げをすることにした。
ジョカカちゃんに借りた本を読みつつ希望を出していたけど読み終わる頃になっても誘われず、少し躊躇った後LPを耳につけた。
こんにちはー、と、返ってくる返事を聞いていると、やっぱりまだちょっと照れくさい。
珍しく人数もおおくその日はリーダーもいた。ジョカカちゃんと、黒ってさそわれにくいねー、なんて
とりとめもないことを話しながら、ふと思い出した。今日はバレンディオン・デーだ。
ジョカカちゃんは気になる人にプレゼントをしたのだろうか?偶然、同じ上層にいたから直接聞いてみることに。
 教会前ですでに待っていた彼女を見つけて声をかけた。いつも元気一杯の彼女が、今日はなんとなくしおらしい感じがする。
教会前の段差の端っこに、行きかう人の邪魔にならないように2人で並んで座ってから、内緒話をするみたいに顔を近づけて、
「もう渡しちゃった?」と、小声で聞いてみた。普通に話してもきっと誰にも聴こえないのだけれど。
彼女は私の顔を一瞬見て、地面に視線を落としながらぽつりと、「・・・まだ。」そして、たぶんもう渡さない、とも。
多分、直前になって恥ずかしくなったのだろう、彼女のヒーラーブリオーのポーチに今それは入っているのかもしれない。
こんな彼女を見てると少しいじわるしたくなってきてしまった。少し体を寄せてさらに覗き込む。先日の仕返しだ。
「LSのひと?」そう言うと彼女は、一瞬びくっとして、小さいからだがもう一回り小さく見える位丸くした。かわいい。
だれ?と聞いてからアルタナの女神の笑顔を彼女にむけつつしばらく答えを待っている間、リーダーのことが頭に浮かんだ。
まてよ、これでジョカカちゃんがもし、なんて考えていると彼女は意外な名前をぽつりと口にした。



139 名前:2/14[] 投稿日:2008/10/26(日) 06:57:27 ID:PzIYfg/3
「・・・リクオくん」
なんと。リクオくんというのは私に悪戯をよくしていたらしいあのお調子者のことだ。私が一瞬たじろいだのがわかったのか、
弁明するように彼女はまくし立てた。「違うの!昔よく2人で一緒にレベル上げしたり冒険したりしたからそれでちょっと・・・」
そして、2人きりのときは意外と真面目なんだ、と、うつむきながらつぶやくような声で付け加えた。
そのとき私はひらめいた。思わずその場に立ち上がってLPをつけた耳に手を当て呼びかけた。
「せっかく今みんな揃ってるし、これからみんなでレベルシンクでPTしませんか?」

 
 わ、もうこんな時間だ。今日はここまでにしておいて、続きは明日書くことにしようかな。
 なんだか、連載小説でも書いてる気分。・・・これでも日記っていえるのかな?



195 名前:2/15[] 投稿日:2008/10/27(月) 14:44:32 ID:ApPgyHk/
 今日は、昨日書けなかった分の続きから。

 昨日、私が声をかけてから一時間ほどで全員揃った。
リーダーとヒュームのリクオくん、リクオくんと仲のいい同じくヒュームのヒデヨシくん。
いつもあまり喋らないガルカのグベックさん、そしてタルタルのジョカカちゃんと、私。
みんな久しぶりのLSでやるPTになんだかうれしそう。まあ、レベル上げではないのだけど。
「よし、みんな揃ったし、ジョカカちゃん、ホラよろしく!」
ホラ?みんなの頭の上に?マークが見えた気がした。ジョカカちゃんも不思議そうにこちらを見ている。
いいからいいから、と彼女の背中をポンと押し、一行は?を頭に乗せたままテレポの光に包まれた。

 ラテーヌ高原の春は早い、とはいっても毎年一番に花を咲かせる丘でもまだちらほら咲いているだけで、
遅れて本当の春になると一面に黄色い絨毯をつくる崖の下のタンポポ達は、まだ完全につぼみのままだった。
それでもその日のラテーヌは、気持ちのよい日差しと風が吹き抜け、もうすぐ訪れる次の季節を予感させていた。



196 名前:2/15[] 投稿日:2008/10/27(月) 14:45:30 ID:ApPgyHk/
「今日はレベルシンクをして、ここでピクニックをします。」「「【えっ!?】」」
最初こそ、シンクの意味は!?なんて突っ込みもあったけど、それからはみんな乗り気でついて来てくれた。
目的地を丘にして、先頭を私とジョカカちゃん、真ん中にリーダーとグベックさん、リーダーはグベックさんに話しかけたり、
前から話しかける私達の話を聞いている。一番後からリクオくんとヒデヨシくんがなにやら2人喋った内容に笑いあいながら
私のあとに続く。気になる。ジョカカちゃんはこれから始まる私のおせっかいを予感してか、
まだ少しだけ恨めしそうな顔で私を見上げながら歩いている。

 丘の上から遠くに見えるホラの岩は小さくて、砂浜に半分埋まる貝殻みたいだと思った。
私が競売で集合の合間に適当に買い集めた昼食を囲んで食べて、さきにご馳走様を済ませた後、みんなから少しはなれて
丘の上でも一際小高い場所に腰掛け、今度はいく時はみんなで海に行きたいななんて考えていた。
「やっぱりここにいた。」後ろから声がして振り返ると、下ネタで盛り上がる男子たちから逃げてきたらしい彼女がそこにいた。
ここが私のお気に入りの場所であったこと、よく彼女にねだってテレポで連れて来てもらったこと、来るたびに両手一杯に花を摘んで
持ってかえって部屋に飾っていたことを、隣に座った彼女が笑いながら教えてくれた。
私もなんとなく覚えていた。でもそれは、体に当たる風の気持ちよさや、草の匂い、綺麗な花の色、そういう漠然とした記憶だったのだけど、
たぶん、だからここに来ようとおもった。



198 名前:2/15[] 投稿日:2008/10/27(月) 15:29:05 ID:ApPgyHk/
「にゃーちゃんはリーダーになにかプレゼントするの?」
びっくりして彼女を見ると、全部分かってるよ、と言わんばかりの笑顔でこちらをみていた。
「ううん、渡さないかな。」否定せず、でもそういうと彼女はなんでー、なんて言って突っ込んできたが笑ってごまかした。
恋に恋をする、彼女から借りた小説のなかでにこういうフレーズがあった。恋に対して病的になる女の人の出てくる話だ。
そういうのは、なんとなく嫌だ。確かに私も彼の事が気になる。彼が話しかけてくれると嬉しくなったり、
今日もここに来てからも何度も彼を盗み見るように見ている自分に気がついた。でも私にはまだはやい。単純にそう思った。
それに今回の主役は彼女だ。私は隣にあった咲いたばかりに見える小さな花をひとつ摘んで、彼女に手渡した。
「はいこれ。」突然渡された花を不思議そうに見つめている彼女に、
「サンドリアでは花嫁が、友達に花を渡すんでしょ?幸せになってね、って。」と付け足した。
それはちょっとちがうと思うけど・・・なんて言いながら、彼女は少し恥ずかしそうに、でもありがとう、と言った。
そろそろ頃合いかな。もうひとつ彼女には私からのおせっかいというプレゼントが残っている。

「そろそろ日も暮れてくるし、かえろうか。」
昼食の片付け済ませてみんなを集めてから、そう提案した。そしてもう一つ、
「でもジョカカちゃんがここで薬品の素材集めていきたいんだって。もう遅いし、私たちは用事あるから、
 リクオくん、代わりに彼女に付き合ってあげてくれない?」



201 名前:2/15[] 投稿日:2008/10/27(月) 16:48:50 ID:ApPgyHk/
半ば強引なその提案に、ジャカカちゃんは何か言いたそうにみえたが、私が構わず続けようとすると
「じゃあここはリクオに任せて、おれ達は先に帰ろうか、リクオ、いい?」リーダーから思わぬアシストが入った。
「いいよwww」快諾してくれたリクオくんに「俺も手伝うよwww」とヒデヨシくんも続いたが、とりあえず彼にはデジョンIIをしておいた。

 ピクニックついでに、サンドリアまで歩いて帰ろう、そう言ったリーダーに賛成して、所在なさげにしている彼女とリクオくんを残していった
帰り道、本当に用事のあったらしいグベックさんを送った後、少し強引だったかな、一緒にいるであろう2人のことを考えていたとき、
「素材たくさんあつまるといいねえ。」リーダーはいいひとだ。気付いていない振りをするクセにさっきみたいに気を遣ったり、
もし彼女たちが付き合うことになったとき、それを知っても、全然気付かなかった、なんて言うんだろうな。きっとそんなひとだ。
歩きながらそんなことを思っていると、不意に彼がこっちを見て思わず視線をそらしてしまった。
策士策におぼれるっていうんだっけ、思いがけずにリーダーと2人きりになって、そのとき、私まで変な緊張感の中にいた。
あまり喋ることができないままロンフォールに入った頃、リーダーがふと思い出したように、
「あ、そうだにゃーちゃんにこれあげるよ。」カバンから取り出したそれは、70レベルの黒魔法スクロールだった。
「前に拾ったとき、 にゃーちゃんが黒上げてたし、上げようと思ってずっと持ってたんだよ。」
そう言って笑いながら、はい、と彼が私の手を取って手のひらにそれを乗せてくれたとき、ことん、と胸が高鳴る音がした。
やっぱり、プレゼント用意しておけばよかった。少し後悔してから、私達はまた歩き始めた。
夕闇の中、遠くに見えるサンドリアの城壁の見張り塔の明かりは、バースデーケーキに乗せた蝋燭の火のように、優しく空を照らしていた。



208 名前:2/23[] 投稿日:2008/10/27(月) 17:56:32 ID:ApPgyHk/
2月23日 曇り
 
 午前中、モンブロー先生から来るように言われ、上層の先生の医院を訪ねてきた。
なんだか余所余所しく、最近の私の周りのことや世間話から入って
そうやってすこしずつ外堀を埋めていくように、やがて丁寧に先生は核心を語りかけてきた。

 今の私が、もしかすると近い将来、失われてしまうかもしれない。
先生はそう言った。わざわざ昨日、午後から目の院に赴いて調べてきてくれたそうだ。
目の院にある書物の中にはこの大陸以外から取り寄せたものも蔵書してあるそうだ。
先生が見たのは、この大陸の西の海の向こうにあるミスラの本国、そこからごく最近入ってきたものであるらしい。
先生ですら、前例を見たことが無いと仰っていたが、その本によると、ほんの数例ではあるが本国でかつて起こった、
今の私と非常に似た症例が紹介されていたらしい。そしてそれらには共通した点がいくつかある。
ある日を境に、著しく知能が発達する。皆、元々私のようなミスラである。様々だが、きっかけとなったような出来事がある。
(私の場合、日記でそれまでは滅多に書かなかった文章を書き始めたことがきっかけではないか、と先生は言う。)
そして最後に、と、言いにくそうに先生は、しかししっかりと私を見て言った。
「・・・数ヶ月、最長であったものでも半年ほどで例外なく、元の状態に戻る。」と。



209 名前:2/23[] 投稿日:2008/10/27(月) 17:57:35 ID:ApPgyHk/
「明日からまた冷え込むかもしれない。これを持って行きなさい。」
妻が選んでくれたのだ、と帰りに私に持たせてくれたそれは、先生のふるさとのサンドリアで最近流行のフレーバーティーだ。
その帰り道、手に提げたお土産の入っている袋がゆらゆら揺れているのを見ながら、
意外なほど落ちついている自分が居ることに気付いた。それどころか、
先生って奥さんいたんだなー、とか、このお茶、フレの女の子たちにも分けてあげたら喜ぶかな、なんて考えたり。
少し湿気を帯びた冷たい風が当たった気がして、ぶるりと尻尾が震えた。

 帰ってきて、先生に貰ったお茶を淹れたカップを少し冷ましてから、両手の指先で包むようにして一口飲んでみた。
おいしい。紅茶の湯気に乗った、バニラの香りが鼻をくすぐる。
 もし私が元に戻ったときには、今のことはすべて忘れてしまうだろうと、先生は言った。
今これこ書きながらそのことについて少し考えてみる。
もちろん、今のことをすべて忘れてしまうなんて、すごく怖いと思う。
でも、LSのみんなは、もしまた私が元に戻ってしまっても、あの時と同じように迎えてくれるだろう。
何事もなかったように、私はモンクではしゃぐのを笑って見てくれるのだろう。だったら、私は大丈夫だ。
 でも、またリクオくんの悪戯に晒されるのは少し嫌だな、なんて思わず考えてしまってクスリとした。
そうだ、もし私にその兆候が出てきたときには、ジョカカちゃんをここに呼ぼう。
今日貰ったおいしいお茶を淹れて2人で飲みながら、出来るだけ明るく、天気の話でもするみたいに事情を説明したら、
そのときに、ついでに彼女から彼に釘をさしてもらおう。
 
窓の外に見える空を、暗い雲が覆っている。大丈夫。私はもう星を見失わない。




222 名前:2/26[] 投稿日:2008/10/27(月) 22:23:42 ID:ApPgyHk/
2月26日 くもり

 今日の日記は、今日の朝からの出来事、思ったことを順を追って書いてみる。

 今日は久しぶりに黒魔道士のレベル上げに向かった。
朝起きて朝食を済ませたあと、全身AFに着替え、鏡で自分の姿をチェックした。昨日のうちに用意して置いたかばんに、
お茶を入れた水筒と今朝作ったお弁当に、覚えるにはまだ少し早いけど、リーダーに貰ったスクロールをお守り代わりにいれて
出かけ際にもう一度、鏡をチェックして出発した。
目指すはビビキー港。今のレベルは67。グベッグさんに聞いたら、そこにいるゴブリンペットがおいしいのだそうだ。
 着いてから、道中見つけたウサギに触りたいのをがまんしながら、目的のゴブリンを探した。
見つけた。いい位置にいる、よほど運が悪くない限りは安全と思えるエリアから魔法が唱えられそうだ。
久しぶりの黒ソロなので、最初に目をつむって魔法を暗唱してみた。よし、さあはじめよう。
開幕は古代魔法。詠唱をしながら、倒しきれないときはすばやくスリプルを、なんて考えていたら、
唱えていた呪文の後半をど忘れしてしまった。開幕からポカしてしまった自分に苦笑して、もう一度落ち着いて呪文をそらんじてみようと
したが、思い出せない。さっき暗唱したばかりの呪文が。不意に先生が言ったことが思い出された。



223 名前:2/26[] 投稿日:2008/10/27(月) 22:24:37 ID:ApPgyHk/
記憶は、ごく最近のものから少しずつ欠けていく、そうなると約半月で『元に戻る』そうだ。
背筋がさむくなった。本当にただのど忘れかもしれない、そう思いたかった。でももうその時がきてもおかしくない時期だ。
今度は、ストーンから、一番新しく覚えた魔法まで全部を、一つづつ暗唱した、大丈夫、言えた。
でもどうしても、この魔法だけは思い出せない。
 今になって少し弱気になる自分にもう一度言い聞かせるように思い直す。
全部忘れたって大丈夫だ。覚悟だってしていたし、私がこうなって、LSのみんなのことが本当にすごく好きになれたもの。それで十分。
じめんに座って一人一人の顔を思いうかべる。リーダーのことを考えたとき、少しだけ胸がちくりと痛くなった。

 結局夕方まで考え事ですごして、ビビキーを後にした。
もう時間がないかもしれない。私はLPを耳に付けた。雑談に盛り上がる楽しそうな声が耳に飛び込む。私はあいさつもそこそこに、
ジョカカちゃんに声をかけた。「明日の昼、私の部屋で一緒にご飯たべない?」
うん、いいよー!と、明るく返事を返してくれた。明日、話を聞いた後の彼女はどんな顔をするだろうか。
少しだけ雑談にくわわった後、部屋に帰って、服をぬいで、お風呂に入った。食欲がわかないので夕食はとらないことにした。

 大丈夫、全部書けた。
忘れた魔法は思い出せないけれど、まだ時間があるのなら、70レベルにだってなれるかもしれない。
取り出した魔法スクロールを見ながら、あの夜のことを思い出す。また少しだけ、胸が痛んだ。
明日、午前中モンブロー先生のとこへ行って、帰りにお昼の買い物をしよう。ジョカカちゃんがつく頃には、
いつもよりもごうかなランチと、先生に貰ったおいしいお茶を用意して、彼女を出迎えよう。




231 名前:2/27[] 投稿日:2008/10/28(火) 01:14:23 ID:XgpfrlRQ
2月27日 くもりのち、雨
 
 ペンを持つ手が少しふるえている。
 
 今日、お昼過ぎに突然ジョカカちゃんとリクオくんがやってきた。
突然の来訪におどろいたけれど、とりあえず彼女達を部屋の中にまねきいれた。
「ごめんねー、昨日はなしてたのきいて、リクオくんも行きたいってきかなくってさー」
「だってにゃーちゃんが料理ってwwwありえねwww」
そう言っていた。その時は意味が分からず、笑いながら「何の話?」と2人のお茶の用意しながら答えた。
2人が一瞬変な顔をしてこっちを見たが、とりあえずカップを乗せたトレイを運んでいった。
カップに入ったお茶からは、バニラのいい香りがした。そういえば、このお茶はいつ買ったものだったっけ。
不穏な空気をはらうように、明るい声で彼女が言った。
「あっ、そうか外で食べるんだったっけ!ゴメンね、約束、かん違いしてたよ。」
約束、、、まさか。私は彼女達にことわって席を外し、少し乱暴に引き出しをあけて、日記取り出した。
 丁度私が状況を理解し終えたころ、誰かが部屋のドアを叩く音がきこえた。



232 名前:2/27[] 投稿日:2008/10/28(火) 01:23:41 ID:XgpfrlRQ
 午前中に来るはずだった私が来ないのを心配して訪ねてきてくれた、モンブロー先生にもう一つのカップを用意して、
4人でテーブルに向かい、こしかけたら、先生が私に目配せをしてきた。私はうなずいた。
 大体の説明をきき終わると、ジョカカちゃんは泣き始めた。リクオくんはそんな彼女をなぐさめながら、
戸惑いの表情で先生と私を交互に見ている。リクオくんが静かに口を開いた。
「、、、にゃーちゃんが、、彼女がこのままでいられることは出来ないんですか?」先生は首を横に振って答える。
「分からないんです。原因がなんなのかも、病気の一種かもしれない、研究しようにも発症例も発症期間も少ないんです。」
リクオくんはまだ何か言いたそうだったが、そのまま下を向いてしまった。そんな彼をみて私は、
彼の隣でまだすすり泣いている彼女が、いつだったか、彼について語っていた時のことを思い出していた。
重い空気の中、私が思うに、そういってはなし始めた。
「彼女はこの数ヶ月のことは忘れてしまうでしょう、たしかにそれは悲しいことかもしれない。でも決して不幸ではない、と、私は思います。
 彼女が元々の彼女に戻ったとしても、君達まで忘れてしまうわけじゃない。もちろん、すぐに以前と全く同じように接するのは辛いかもしれない。
 でも彼女がかえってきたときに彼女が知っている笑顔で、おかえり、と言ってあげられるのは仲間の君達なんだ、と、私はそう信じています。」



236 名前:2/27[] 投稿日:2008/10/28(火) 01:54:20 ID:XgpfrlRQ
 先生がかえっていった後、ジョカカちゃんが落ち着いてから、3人ではなしをした。
私が元に戻ってしまうまでの期間のこと。その間の私のフォローをこの2人にしてもらうことに。
LSのみんなにもそうだんしよう、そう言ってくれた彼女に、私が戻るまで、他の人には黙っていて欲しい、そうお願いした。
そういうと彼女の目にまた光るものが見えた。大丈夫だよ、友達だもん、信じていいよ、そう言う彼女に私は笑いながら首を振って見せた。
「どうして?」彼女が泣きながらこっちを見る。

そのとき、はっきりと分かった。
もちろんみんなのことは信じられる。
きっと今の私のことを知っても、この2人のようにまっすぐに迎え入れてくれるだろう。
それでも、知られたくないと思うのは、彼がいるからだ。
やがて時が来れば忘れてしまう、この気持ちを持っている自分を晒したくない。
次に会うときは、何も知らない自分がいい。
ひとつ深呼吸をしてから、言った。

「私、リーダーのことが、好きだ。」

外の雨音がいっそう強くなった気がした。




292 名前:3/5[] 投稿日:2008/10/28(火) 18:38:49 ID:XgpfrlRQ
3月5日 あめ

 朝おきて最初に目につくベッドのおいてあるかべに『日記をみて』とかいた紙をはった。
ここすう日で、最近の記おくがだん片的にだが、どんどん欠けていっている。
自分では実感がない。でも、日記にかかれている文しょうのなかには、私の記おくにないものがかく実に多くなっている。
 ジョカカちゃんはあれから毎日来てくれている。
私はリーダーが好きだ。あの夜、それをきいた彼女は私の気もちをわかってくれた。
だから、私が戻るまでLSには顔をだしたくない、そういう私のわがままに付き合ってくれている。
ありがとう、と私がいうとに少しなみだ目になって、でも笑って、大丈夫。いいんだよ。
といってくれる彼女をみるたびに、こんな自分がはがゆくて、かなしい気もちになる。
 今日は夕方、リクオくんもいっしょにきて、ここで夕食をたべて、LSであったことなんかをはなしてくれた。
はなしをききながら、ラテーヌにみんなでピクニックに行ったことを思いだす。
あれからジョカカちゃんはちゃんと思いをつたえられたのかな。
そしてその日の、リーダーと歩いた夜のことを思いだした。
この思いですら忘れて、元の生活に戻っていく自分をそうぞうしたら、また胸がしめつけられた。



293 名前:3/5[] 投稿日:2008/10/28(火) 18:39:36 ID:XgpfrlRQ
 彼女はかえるとき、私のためにいつもより多めに本をおいていってくれる。
でも今の私には、本を読むとき前のように楽しんでよむことができなくなってしまった。
文しょうを読むのにじかんがかかるようになり、意味がわからない単語がめにつくようになった。
いまも少し、この日記さえかくのがつらくかんじる。

 私の記おくが、あめのあとにでたお日さまの光で乾いていく水たまりのようだ、
なんて、皮肉にもならない冗談を思いうかべて、涙がこぼれそうになった。



301 名前:3/8[] 投稿日:2008/10/28(火) 19:26:57 ID:XgpfrlRQ
3がつ8日 あめ

ジョカカちゃんたちをこまらせてしまった。
リーダーにもらったま法。おぼえようとおもって日きにかいてあったビビキーわんにいった。
でもま法、すごくむずかしくてわたしの部やにあるむかしおぼえたはずのスクロールをもう一ど見たけど、
わからなくて、なんどもなんどもなんどもなんどもたおされた。
65になったときにあめのなか、ジョカカちゃんとリクオくんがやってきた。

「もうだいじょうぶだよ、かえろう、ね?」ジョカカちゃんはいった。
なにが。なにがだいじょうぶなの?こんなにくるしいのに。わたしがそういうとジョカカちゃんはないた。
わたしもないた。もうむりだ、わたしにも分かった。



303 名前:3/8[] 投稿日:2008/10/28(火) 19:28:01 ID:XgpfrlRQ
ほうとうは、もしかしたら、だいじょうぶかもしれない。まだちょっとおもっていた。
そのうちぜんぶおもいだして、わたしはかしこいまま、本もよめるし、ま法だっておぼえられる。
らい年こそ、リーダーになにかプレゼントしよう、なんてそうぞうしたり。
それからふたり、なかよくなって、こいだってして、

ほんとうは、
もう一どはなしたかった。
てをつないであるきたかった。
キスだってしてみたかった。

ほんとうは、わすれたくない。

いやだよ。こわいよ。わすれたくないよ。

ジョカカちゃん、ごめんね。



307 名前:3/14[] 投稿日:2008/10/28(火) 20:26:53 ID:XgpfrlRQ
さん じゅうよん ひ はれ

きょうはおきたらあめもやんでおひさまがでていていいおてんきなので
にゃーはくろまどうしのれべるをあげることにしたにゃ
でもきのうにゃーがねるまえはよんくらいだったのにいっぱいになってたので
えるえすのにゃーのともだちになんでかきいてみることにしたにゃ
にゃーがあいさつおしたらみんなおかえりっていったにゃ
そしたらじょかかちゃんがないていてにゃーがおなかいたいの
といったらうんごめんねおかえりっていったにゃ
なんだかにゃーはねぼうしたときみたいにおもって
にんじゃにきょうはなんにちかきいたらさんgじゅうよんといったので
にゃーがじゃあそうびかえしてやくそくでしょっていったらにんじゃが
うんあとでおくるよってちいさいこえでいったにゃ

くろまどうしはぱんちがいまひとつなのでやっぱりにゃーはもんくがいいにゃ



315 名前:手紙[] 投稿日:2008/10/28(火) 21:02:29 ID:XgpfrlRQ
にゃーちゃんへ

私がいつものようににゃーちゃんの部屋にいったとき、
掃除をしていたら、机の横に挟まっていたこの日記を見つけました。
勝手に読んじゃってごめんね。
あの時のにゃーちゃんが居なくなってから二ヶ月ほど経ちます。
今のにゃーちゃんは、またあまえんぼだったころのにゃーちゃんにもどって、
もう、この日記のことをみせたけれど、覚えてないみたいでした。
にゃーちゃんへ伝えたいことがたくさんあります。
だから、不意に、またいつか、あの時のにゃーちゃんがすこしでも帰ってこれたときに、
この日記を開いてくれること、思いながらここへ書きます。



316 名前:手紙[] 投稿日:2008/10/28(火) 21:02:57 ID:XgpfrlRQ
実は、私とリクオくん、今付き合ってるんだよ。
リクオくんは恥ずかしいから、っていうのでまだLSのみんなには内緒です。
ラテーヌへピクニックへ連れて行ってくれたこと、覚えていますか?
結局、あのときにはプレゼントはわたせなかったんだけど、にゃーちゃんが
お世話を焼いてくれたおかげで、だから、あれから彼と仲良くなれたんだよ。
それと、今は時々だけれど、リーダーのHNMLSの手伝いに私達三人でときどき行っています。
にゃーちゃんがモンクでいつも危なっかしいから、リクオくん、忍者の装備ぬいで
今、白魔道士あげてるんだよ。アーティファクトが全然似合ってなくて、可笑しくて
LSのみんなで大笑いして、その中でも、にゃーちゃんが一番わらってたね。



318 名前:手紙[] 投稿日:2008/10/28(火) 21:04:32 ID:XgpfrlRQ
それにもうひとつ。
今、にゃーちゃん、リーダーと付き合ってるんだよ。
にゃーちゃん、ちゃんと覚えてたんだよ。忘れてなかったんだよ、きっと。
ふたりで仲良く手をつないで歩いてるのみると、照れちゃうくらい。

にゃーちゃん
もし、この先、今のにゃーちゃんに辛いことがあったり、悲しいことがあっても、
あのとき、にゃーちゃんが苦しんでたとき言ったように、
また同じように、だいじょうぶだよ、って私は言ってあげる。
前からは、リーダーが、にゃーちゃんの手を引いてくれる。
もし、二人が歩くのに疲れたら、私達が背中をおしてあげるから、安心していいんだよ。

ねえ、にゃーちゃん
明日、またみんなあの丘へピクニックへいこう。
あのとき、にゃーちゃんが、幸せになってね、って私に花を手渡してくれたように、
今度は私が、にゃーちゃんに花を摘んでわたすよ。
にゃーちゃんがたくさん幸せになるように。
にゃーちゃんが、持ちきれないくらいの両手一杯の花束になるまで。



319 名前:既にその名前は使われています[] 投稿日:2008/10/28(火) 21:05:55 ID:XgpfrlRQ
ミスラモンクに花束を

これにて完結です。




元ネタがあるとはいえ、ここまで書けてるのはすごすぐる。最後もいい締めだと思うし。
自分でもこんなのが書けるといいんだけどなぁ。

当然の如く読み返してるZE☆
ミスラモンクに花束を

やべぇwww全俺が泣いたwww

元ネタ読んだの小学校以来なので、今度買って読みなおしてみよう。
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